みなさん、楽しくウォーキングしてますか!
夏の強い日差しの中でも、ウォーキングは私たちシニアにとって大切な健康習慣です。
しかし、真夏の昼間のウォーキングには、熱中症や転倒といったリスクが潜んでいます。
特に高齢になると体温調節機能やバランス感覚が衰えるため、若い頃と同じ感覚で歩くのは大変危険です。
本記事では、「昼間しか歩く時間がとれない」「日課として欠かしたくない」というシニアの皆様に向けて、安全かつ快適にウォーキングを継続するための具体的な対策や装備、歩き方のコツを網羅的にご紹介します。
暑さを味方につけながら、夏のウォーキングを無理なく楽しむための知恵をぜひ取り入れてください。
それではご一緒に見て参りましょう。
■この記事を書いた人
キーボー : ウォーキング歴、足掛け25年のベテランウォーカー
夏の昼間ウォーキングに潜むリスクとは
熱中症は命の危険も
熱中症は、体温調節が効かなくなって起こる深刻な状態です。
特に高齢者は、発汗量や皮膚の感覚の低下により自覚症状が出にくく、重症化しやすいといわれています。
昼間の暑い時間帯にウォーキングを行う場合、日陰の少ないルートやコンクリートの照り返しによって、体感温度は40℃を超えることも珍しくありません。
高齢者の場合、熱中症による入院・死亡リスクは若年層の数倍にのぼります。
「なんとなくだるい」、「足がもつれる」、「喉が渇かない」などの症状があれば、すでに脱水が始まっている可能性もあるため、特に注意が必要です。
そんな日は、室内ウォーキングをやるか、ウォーキング自体を中止する勇気も必要ですね。
衣類に吹きかけて爽快感が持続する冷感スプレーなどもありますよ。
転倒による骨折・寝たきりリスク
夏場のウォーキングは、汗や日中の強い光で視界がぼやけたりして、転倒のリスクが高まります。
さらに、強い日差しによって注意力も散漫になりがちです。
転倒は単なるケガだけにとどまらず、大腿骨骨折から寝たきり、認知症の進行という流れも十分にあり得ます。
熱中症と同じように、転倒にも充分な注意が必要です。
昼間しか歩けない場合の「安全な時間帯」の選び方
「午前10時前」か「午後4時以降」が原則
できるだけ早朝や夕方に歩くのが理想ですが、どうしても昼間しか時間が取れない方は、午前10時まで、または午後4時以降を目安にしてください。
紫外線や気温が最も高くなる「午前11時〜午後3時」は避けるのが安全です。
「木陰や屋根のあるルート」を事前に下見
直射日光を避ける工夫も重要です。
公園の遊歩道、商業施設の屋根下、神社仏閣の参道など、木陰や屋根のあるルートを事前にチェックしておきましょう。
歩きながら場所を探すのではなく、ルートの安全確認もウォーキングの一部と考えましょう。

シニアのための夏の服装・装備のポイント
吸汗速乾の「長袖・長ズボン」がおすすめ
夏場に長袖・長ズボンは暑そうに思えるかもしれませんが、直射日光を遮り、汗を蒸散させる機能性衣料はむしろ熱中症対策に有効です。
綿100%ではなく、ポリエステル系の吸汗速乾素材(ドライ素材)を選びましょう。
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通気性とUVカットを兼ねた「帽子とサングラス」
帽子は通気性のあるメッシュ素材で、ツバが広めのものが理想です。
また、紫外線から目を守るために、UVカット加工がされたサングラスも有効。
視界を確保しつつ、日差しによる集中力低下を防ぎます。
夏の服装は、通気性とUV対策を両立できるものが理想です。
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滑りにくく通気性のあるウォーキングシューズ
夏の靴選びでは「通気性」と「滑り止め性能」の両立が必須です。
メッシュ素材のウォーキングシューズは蒸れにくく、靴底のグリップ力も重視しましょう。
ソールが減っている古い靴は滑りやすく危険ですので、こまめな点検と買い替えが必要です。
滑りにくく通気性の良い靴を選ぶことが、夏のウォーキングでは特に重要です。
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水分・塩分補給は「意識して」行う
喉が渇いていなくても15〜20分ごとに水分補給
高齢者は「喉の渇き」を感じにくいため、自覚がなくても脱水が進行します。
理想は15〜20分おきに100ml程度の水を飲むこと。
水筒を持ち歩くのが難しい場合は、首にかけられるタイプのペットボトルホルダーなどを活用しましょう。
水筒やボトルホルダーの工夫で、熱中症予防も快適に。
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水だけでなく「塩分」も補給
汗とともに体外へ排出されるのは水分だけではなく、ナトリウムなどの電解質も含まれます。
水だけを飲みすぎると「低ナトリウム血症」を引き起こすことも。
塩分を含むスポーツドリンクや、塩タブレット、経口補水液などを上手に活用してください。
歩く「質」を上げて、時間を短くしても効果的に
「姿勢」と「足の運び」で代謝が上がる
時間をかけて長距離を歩くよりも、短時間でも姿勢良く丁寧に歩くことで十分な運動効果が得られます。
背筋を伸ばし、かかとから着地してつま先で蹴る歩き方を意識することで、下半身の筋力維持につながります。
インターバルウォーキングという選択肢
ゆっくり歩きと速歩きを交互に繰り返す「インターバルウォーキング」は、短時間でも心肺機能や筋力アップに効果的。
30分歩くのが難しい場合は、10分×3回に分けてもOK。
午前・昼・夕方と、分散して歩くのも夏には有効な手段です。
安全な歩き方のテクニック
歩幅は狭め、接地は「かかとからつま先」へ
高齢になると、足を高く上げることが難しくなり、つまずきやすくなります。
歩幅を少し狭くし、「すり足」ではなく「かかと着地・つま先で蹴り上げる」基本に忠実な歩き方を心がけましょう。
これにより、地面との摩擦も減りバランスよく歩けます。
スマホや会話に注意。前方視線を保つ
夏の昼間は光の反射で視界が見づらくなりがちです。
歩行中にスマホを見たり、下を向きすぎたりすると、段差や障害物に気づかず転倒する危険があります。
私もたまに脇見をしながら歩いてしまうことがあり、後ろから歩いて来る妻に「真っ直ぐ前を向いて歩いてください」と、おしかりを受けることがあります。
できるだけ5〜10m先の地面に視線を置き、姿勢を保って歩きましょう。

ストック(杖)ウォーキングの活用も
膝や足腰の不安がある方は、バランス補助のためにウォーキングポール(2本杖)や杖を活用するのも良い選択です。
最近では軽量・折りたたみ式のモデルも多く、荷物にならずに携帯可能です。
身体への負担を減らすだけでなく、転倒予防としても有効です。
夏のウォーキングを習慣化するコツ
「予定」に入れることで継続
「時間があったら歩こう」ではなく、「○時から○分間ウォーキングする」と決めておくことで習慣化しやすくなります。
暑さを避けるためにも、できるだけ「日常化」し、時間帯と場所を一定にすると気持ちの準備がしやすくなります。
記録をつけるとモチベーションが続く
スマートウォッチやスマホアプリを使って、歩数や時間、消費カロリーを記録しておくと、可視化によって続けやすくなります。
また、ノートや日記に気温や歩いた気分なども併せて記録すると、自分の体調管理にも役立ちますよ。
「誰かと歩く」効果
一人では暑くてつい断念しがちなウォーキングも、パートナーや友人と一緒に取り組むことで意欲がわいてきます。
会話のしすぎは注意が必要ですが、互いに安全を見守り合いながら歩くことで、転倒や体調異変への対応も迅速に行えます。
少なくとも、紫外線や気温が最も高くなる「午前11時〜午後3時」は一人歩きは避けるようにしましょう。

注意したい身体からの「危険サイン」
めまい・頭痛・吐き気はすぐ中止
歩いている最中に「頭が重い」、「クラッとする」、「吐き気がする」といった症状が出た場合は、すぐにウォーキングを中止してください。
そして日陰や涼しい室内に避難しましょう。
無理をすると熱中症が急速に悪化する恐れがあります。
汗をかかなくなったら危険信号
高齢者の熱中症では、「汗をかいていないのに体が熱い」、「肌が乾いている」という状態が最も危険です。
体温調節機能が働かなくなっている証拠であり、すぐに水分補給と休憩が必要です。
ウォーキング後の体調変化にも注目
ウォーキング後の「だるさ」や「手足のむくみ」、「夜の眠りが浅い」といった変化にも注意してください。
暑さに慣れていない時期は、体に思わぬ負荷がかかっていることがあります。
翌日に疲れが残るようなら、時間を短縮したり、頻度を減らす工夫も必要です。
首元の冷却グッズには、ネッククーラーなどの便利アイテムもあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
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夏・シニアの安全ウォーキング術 まとめ
シニアにとってウォーキングは、健康寿命を延ばすための強力な習慣ですが、特に夏の昼間は油断が命取りにもなりかねません。
熱中症や転倒といったリスクをしっかり理解し、服装・時間帯・歩き方・装備などを整えることで、安全に、そして楽しくウォーキングを続けていくことができます。
「暑さを理由に歩かなくなる」のではなく、「暑さに合わせて歩き方を変える」という考え方で、この夏も元気に歩き続けましょう。
しっかりと対策をとれば、昼間でも安全に歩くことは可能です。
自分の体を守る知恵と工夫で、快適な夏のウォーキングライフをお楽しみください。