みなさん、楽しくウォーキングしてますか!
健康維持のために多くのシニアが取り入れているウォーキング習慣。
しかし、近年は「歩行中の交通事故」や「ながら歩きによる転倒事故」など、思わぬ危険も増えています。
特に高齢になればなるほど、反射神経や判断力が少しずつ鈍り、危険への気づきが遅れることがあります。
だからこそ今、「自分の身は自分で守る」という意識が欠かせません。
この記事では、私自身の体験をもとに、シニア世代が安全にウォーキングを続けるための注意事項をまとめました。
冷静に、怒らず、そして賢く身を守るためのヒントをお伝えします。
■この記事を書いた人
キーボー : ウォーキング歴、足掛け25年のベテランウォーカー
自分の身は自分で守れ!
横断歩道での出来事
ある日のこと。
私と妻がいつものようにウォーキングをしていたとき、私たち夫婦は信号付きの横断歩道を渡ろうとしました。
青信号を確認して一歩踏み出したその瞬間、一台の車が私たちのすぐ前を横切るように進入してきたのです。
運転していたのは、私と同じくらいの年齢(75歳)のシニア男性。
どうやら、赤信号に気づかずに歩道の真ん中まで入り込んできたようでした。
私は思わず険しい顔つきをして、「あなたの信号は赤だよ!」と言わんばかりに信号を指さしてしまいました。
「危ないじゃないか!」という仕草を大胆に示したのです。
しかしそのとき、隣で妻が静かに言いました。
妻の一言が教えてくれたこと
「あなた、相手に怒っても仕方ないのよ。もし車が止まらなかったら、あなたが大ケガをしていたことになるのよ」
その言葉に、はっとしました。
確かに、相手の不注意を責めたところで、自分の身が守られるわけではありません。
結局、「自分の身は自分で守る」しかないのです。
その日以来、私は「赤信号で車は必ず止まってくれる」という思い込みをしないようにしました。
横断するときは、歩行者用の信号が青でも、車の動きをしっかり確認してから渡る。
運転手と目を合わせ、こちらに気づいているかを確かめてから渡るようにしています。
高齢ドライバーの増加と現実
警察庁の統計によると、歩行中の死亡事故の4割以上(43.9%)が65歳以上の高齢者です。

引用:令和7年上半期における交通死亡事故の発生状況(警察庁交通局)より
上記表を左クリックすると画面が大きくなり、その後再び左クリックすると元の大きさに戻ります
また、75歳以上のドライバー数も年々増加しており、「高齢者同士の事故」も珍しくありません。
つまり、自分も運転する側・歩く側の両方にリスクがあるということ。
私たちシニアにとって「危険を前提に行動する」意識こそが、命を守る第一歩です。
ながら行為の受け止め方
歩行中に目にする「ながら行為」
ウォーキング中、周囲を見渡すと「ながら行為」をしている人を多く見かけます。
- スマホを見ながら歩く
- イヤホンで音楽を聴きながら歩く
- 友人との会話に夢中になりながら歩く
「ながら行為」の参考記事はこちら
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私はこうした姿を見るたびに、ついつい腹立たしさを憶えてしまうのです。
「危ないなあ」、「マナーがなっていない」と。
しかし、またしても妻の言葉が私を冷静にさせました。
妻の助言──怒りを減らすことも安全の一部
「他人に怒ってストレスを溜めても、あなたのためにはならないのよ。そのエネルギーを、自分の安全のために使ったほうがいいわ。」
確かに、私がどんなに怒ったところで他人の行動を変えることはできません。
むしろ、逆効果になってしまうのが落ちでしょう。
でも、自分の心の持ち方や行動は変えられます。
ウォーキングを「ストレスのはけ口」にしてしまうと、本来の健康効果も半減してしまいます。
- 怒るより、避ける
- 近づかない
- 意識を切り替える。
それが安全で、気持ちの良いウォーキングにつながります。
自分が“ながら行為”をしないために
考えてみれば、私自身も過去に「ながら歩き」をしたことがありました。
例えば、ウォークマンでカセットを交換しながら歩いたり、つい考え事をして足元を見落としたり。
「気をつけているつもり」でも、完全ではありません。
だからこそ、他人の行動を見て怒るよりも、自分はどうか?と立ち止まって考えることが大切です。
受け止め方ひとつでウォーキングが変わる
ウォーキングを「怒りの場」にするか、「心を整える時間」にするかは受け止め方ひとつです。
同じ道を歩いても、心の持ちようで景色が変わります。
それがシニアの余裕であり、人生の歩き方そのものでもあると感じます。
予防項目|自分の身を守る3つの対策
無理をしない
安全の基本は「無理をしない」ことです。
「昨日より多く歩こう」、「もう少し頑張ろう」と思う気持ちは大切ですが、体調や天候、足の疲れを軽視してはいけません。
特に高齢になると、疲労や脱水を感じにくくなり、気づかぬうちに転倒や熱中症のリスクを高めてしまいます。
少しでも異変を感じたら、休む勇気を持つこと。
それが「賢いシニアウォーカー」の第一歩です。
転倒予防|安全グッズの見直し
国立長寿医療研究センターによれば、転倒は「体力の低下」だけでなく「環境要因が主である外的要因」も大きく影響しています。
その外的要因には
- 段差
- 障害物
- 履物
- 滑りやすい場所
- 部屋の暗さ
- 手すりの有無
- 坂
などを挙げています。
つまり、靴・路面・持ち物などの「準備・条件次第で防げる事故」が多いのです。
転倒予防のために見直したいのが、以下の3つです。
| ウォーキングシューズ | 足裏のグリップ力とフィット感が重要 |
| 手袋 | 転倒時の手のひら保護や滑り止めにも有効 |
| ウエストポーチ | 手をふさがない収納で、姿勢を安定させる |
転倒予防グッズ 高齢者
安全ウォーキング用品
ウォーキングだけに限らず、シニアのあなたにとって今必要な転倒予防グッズや、安全を保つグッズがあるかもしれません。
是非一度チェックしてみて下さい。
寒さ予防|冬のウォーキングは冷え対策が鍵
気温が下がるこれからの季節は、「寒さ」が新たなリスクになります。
冷えると筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなって転倒しやすくなるからです。
また、血圧が上昇しやすくなるため、寒暖差の激しい時間帯のウォーキングは要注意です。
寒さ対策のポイント:
帽子・手袋・ネックウォーマーで末端を保温
「ネックウォーマー」の参考記事はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

防風性の高い上着を選び、体温を逃がさない
「冬のウォーキングウェア」の参考記事はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

冷たい空気を吸わないようにマスクを着用
「ウォーキング用不織布マスク」の参考記事はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

冬のウォーキング防寒グッズ
まとめ|怒らない・無理しない・油断しない
ウォーキングは健康のための素晴らしい習慣です。
しかし油断をすれば一瞬で危険に変わります。
だからこそ、「自分の身は自分で守る」という姿勢が欠かせません。
| 怒らない | 他人の行為に振り回されず、自分の心を整える |
| 無理しない | 体調を優先し、休む勇気を持つ |
| 油断しない | 安全確認とグッズの準備を怠らない |
そして何より、シニアウォーカーが安全に楽しく歩く心構えを表しているのが、妻の言葉です。
「相手に怒りをぶつけても、あなたがケガをしたらそれまでよ」
ウォーキングを続けるうえで、これほど真実を突いた言葉はありません。
今日も安全に、一歩ずつ。
自分の足で、自分の人生を歩き続けて行きましょう。

